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インバウンドで爆買いが減退した理由

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2016年の訪日観光客数は、前年より20%近く増加し、7月時点でも229万人といわれています(日本政府観光局発表)。
中でも、中国や香港からの観光客は、大型クルーズ船による効果もあり、過去最高の訪日数となっているとのこと。

一方で、ホテルの利用数や爆買いには陰りが出てきているとの報道が続いているのも事実です。
訪日数は増加しているにも関わらず、宿泊客数が減ったり、消費が減少しているのには、どういった背景があるのでしょうか。

しかし一方、化粧品や小さな魔法瓶などの家電製品に比べて、価格が安いものはいまだに大幅に売上げが伸びています。

それにはもちろん理由があります。

ひとつは、以前は1人民元=20円程度まで人民元高(円安)が進んでいたのが、現状では15~16円程度です。以前に比べ2割以上、日本で買うものの値段が上がっているのです。転売目的で電気釜を5つとか買っていた人が、内外価格差が縮小し、転売メリットがなくなったために、日本での家電製品などの購入を抑えているのです。

さらには、中国当局は宝飾品や高級時計などの関税率を30%から60%へと大幅に引き上げました。多くの訪日中国人が使う銀聯カードの海外での現金引き出し上限額を、1日1万元(約16万円)、1年で10万元(160万円)に制限したのです。

(PRESIDENT Online「中国人 日本で魔法瓶は買うが、家電は買わない理由」)

先日、当ブログの「中国政府による越境EC政策の変更は日本企業にどのような影響をもたらすか」でも紹介しましたが、越境ECだけでなく、爆買いにおいても中国政府による規制がかかっていることが、その背景にあります。

このような状況の中、中国人観光客の消費や観光の目的が大きく変わっていっているといっても過言ではありません。
このあたりは、以前に「訪日客の「爆買い」から「コト消費」への変化」でも取り上げたように、体験型コンテンツや日本でしか経験できないことへ変化していっていることがあります。

単に日本製であればいい、日本らしいものがあればいい、といった単純な考えでインバウンドに取り組むのは完全な間違いでしかありません。実際に自身が海外に旅行へ行ったときに、どのような体験をしたいか、どういった場所に行きたいかという考えを元にした、顧客目線でのサービス提供がなければ、今後も継続して訪日客を取り込むことはできないでしょう。

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